筆者:いーてん
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TIMEMORE製品の一愛好家として
消費者の個人体験を重視しているTIMEMOREの一愛好家として、今回、同社の製品を紹介させていただくことになりました。
TIMEMORE製品を知ったのは、私が2018年から中国で働き始めたことが切っ掛けで、それ以来、同社のコーヒー関連の製品を愛用しています。
製品のいくつかは自分の個人ブログ (いわゆる趣味ブログ) でも紹介させていただいており、それが切っ掛けで今回のお話にいたりました。
ここでは、一愛好家の視点からTIMEMOREのコーヒー用の電子スケールである "Black mirror シリーズ" を紹介させていただきます。
なぜTIMEMOREのスケールを選んだのか?
最初に使い始めたTIMEMORE製品はコーヒーミルの栗子G1でした。(今では同社のミルはNanoを除き、全て所有)
栗子G1を選んだ際はデザインやコストパフォーマンスで選んだのですが、同社のオリジナリティを持って消費者の期待に応えていこう姿勢に段々と興味を持つようになりました。
例えば、海外の老舗ブランドに対して意匠に関する特許訴訟を起したり、コーヒーミルのコア技術である刃の独自開発に手を広げたりといったことが挙げられます。(刃の設計まで踏み込むメーカーはなかなか見当たりません)
コストパフォーマンスは商品を選ぶ一つの要素ですが、今では中国には同社の他にも多くのコストパフォーマンスに優れた製品を提案するメーカーが色々とあります。(売れるものが出て来ると一斉に追いかける中国メーカーの習性を自分の本業でもヒシヒシと感じています...)
そのため、同社のスケールを選定するにあたり、コストパフォーマンスというよりは同社のブランドに対する想い、これまでの同社製品への満足度が多分に影響しています。
※なお、Black mirror basic (以下BASIC) は自分で購入していますが、Black mirror2(以下MIRROR 2)の方は購入検討していた矢先、TIMEMORE JAPAN様より提供して頂きましたのでご了承ください。
Black mirror basic
同社のスケールを使用する以前に、下記のようなスケールを実際に使用したことがありました。
一つ目のスケールは他社の格安コーヒースケールで、タイマー機能付きでBASICの半額以下の製品です。(これでも購入してから一年半以上、問題無く使用できています)
二つ目、三つ目は勤務している会社で実務に使用している日本製のスケールで、その精度や感度は一つ目のコーヒースケールよりもずっと高いものです。(価格も他社格安スケールの100倍以上、コーヒーではなく仕事での使用です)
▼Basicの購入以前から所有している他社製の格安コーヒースケール (タイマー付き)

▼勤務先で実務に使用している日本製のスケール (島津製作所製)

実験業務用のスケール (島津製作所製)
これらのスケールを使っている普段の感触から、精度や感度は一つ目の格安スケールでもコーヒー用には十分かなと感じていましたが、決め手となったのはBASICのでデザインとオートタイマーです。
自分の気に入ったツールでコーヒーを淹れるというのもコーヒーの楽しみの一つですが、私の場合は特に自分のエスプレッソ用のツールと合わせたくてBASICを購入しました。(本来はサイズ (13cm✕15cm) 的 にハンドドリップ向きですが…)
▼Black mirror Basicの外観

▼Basicを手持ちのマニュアル式のエスプレッソメーカーと合わせたところ

電源が付いていないときは真っ黒い板のように見えます。(ちなみに白色版のBASICも販売されています)
上面パネルは防水仕様なので、安心感もあります。
エスプレッソに使用すると特にビタビタし易いですから...
▼BASICの基本操作 (秤量時の反応などを確認して下さい)
【TIMEMORE scale】Black mirror basicの基本操作 ボタンが二つしか無いので操作は難しくはありません。
また、オートタイマーを使用しても開始から40秒までは自動停止しないので、ハンドドリップの蒸らし時にスピン等のオペレーションでドリッパーが浮いても大丈夫です。
▼BASICでコーヒー豆を秤量している様子
【TIMEMORE scale】Black mirror basicでコーヒー豆の秤量豆を秤量するときの反応も他社の格安スケールよりも良好です。
▼エスプレッソで実際にBASICのオートタイマー機能を使用しているところ
TIMEMORE scale】 Black mirror basicのオートタイマーを利用したエスプレッソの抽出自分がよくBASICを使用しているエスプレッソ抽出時の様子です。
BASICは既に10ヶ月ほど使用していますが特に問題も無く、概ね期待通りで満足しています。
このスケールは充電式ですが、目盛りが三段階の内の一つ減ったところでいつも充電しています。(10~15日間に一回ぐらいの頻度で充電するようなサイクルです。フル充電すれば一ヵ月は充電無し大丈夫だと思いますが、使い切ったことはありません...)
また、BASICの気になる点をあえて挙げるとすると、下記の点があります。
- 電源ボタンの場所が見た目で分かりづらい
- 掃除の際に電源ボタンに触ってしまいピッピと音が鳴る
- シリコーンシートに埃が付着しやすい
1と2については、Black mirror 2の方では既に良いアイデアが採用されているので、いずれはBASICにも同じようなアイデアが展開されることを期待します。
3については他社製品でも良さそうなものはなかなか見当たらないので大変そうですが、できれば何か新しいアイデアを期待したいところ...
Black mirror 2
MIRROR 2の方はそろそろ購入しようかと考えていたときに、TIMEMORE JAPAN様からお話がありました。
同社ミルの栗子Xも入手し、ハンドドリップ環境をもう少し充実させたいと考えていた矢先でした...
MIRROR 2に興味を持っていた理由としては注水量と抽出量の同時計測の機能で、この機能を持ったスケールは非常に少ないです。(スタンドを使用しても、普通は注水量か抽出量のどちらかしか測れません)
同社は3年ほど前にもこの機能を持ったスケールをリリースし、すぐに販売休止しています。
旧製品には何かしら問題があったのでしょうが、今回は名称通り後継機種であり、問題解消と旧製品からのブラッシュアップも期待していました。
▼Black mirror 2の外観

上の写真はMIRROR 2の外観です。(ミルとドリッパーもTIMEMORE製品ですが、これらは従来から使用しています)
上述したようにMIRROR 2の最大の特徴は注水量と抽出量の同時計測が可能なことで、さらにスマホのアプリで記録も可能です。
この注水量と抽出量の同時計測により、ハンドドリップの再現性を高めることができ、さらにアプリで記録することにより次回への反省も容易になります。
ベテランの方にとってはこれらはあまり必要がない機能かもしれませんが、ビギナーには大変便利な機能だと実感しています。
具体的に言うと、ハンドドリップ時の蒸らしの注水量を把握しつつ抽出量も同時計測したり、落とし切りや排出を簡単に使い分けたりと、予想以上の活躍です。
また、マグカップ等への少量の抽出も正確にし易く、一杯取りする人にも便利な機能です。(サーバーの目盛りよりも少量を測り易いので)

スケールの使い方はBASICとほぼ同様ですが、上の写真にあるように注水速度と抽出量の表示が追加されています。
もちろんオートタイマーの使用も可能です。
また、電源ボタンとタイマーボタンは凹凸が付けられていて、場所が分かり易くなっています。(上面パネルはBASIC同様に防水仕様です)
さらに主電源スイッチも追加されているので、このスイッチを切っておけば、パネルの拭き掃除のときにボタンを触ってピッピと鳴ることも防げます。(本来の目的は電池の消費をより低減させるためらしいですが…)
上記のボタン関係の変更点はBASICでやや不満に感じたところであり、それらが着実に改善されていて好感触です。
その他、細かい点ですが、BASICよりも液晶表示のギラギラ感が抑えられ、音もソフトになっています。(少し高級感が増したようにも感じ取れます)
▼実際にBlack mirro 2を使用してコーヒーを淹れているところ
【TIMEMORE scale】Black mirror 2を使用してコーヒーを淹れている様子
動画の右側はアプリの画面ですが、実際に抽出中にアプリは見ていませんし、MIRROR 2のパネル表示もあまり見ていないですね。(アプリは記録用です)
パネル表示を見ながらコーヒーを淹れるのは難しいので、抽出中はドリッパーに集中し、終盤までは時折パネル表示を確認する程度に留めています。
また、アプリには下記の動画のような感じで抽出記録が残せます。
【TIMEMORE scale】Black mirror 2のアプリの概要
具体的には抽出中のグラフ (抽出量や抽出速度の時間変化など) やコーヒー豆や使用器具 (ミルやドリッパーなど) などがアプリに記録可能です。
ただし、このアプリはBluetooth技術を使用しているので日本国内での使用は技術基準適合証明が必要と思いますが、TIMEMOREの方でこの対応がまだ完了していないとのこと。
こちらの対応が待たれます...
これまでにMIRROR 2の方は3ヶ月ほど使用していますが、こちらも特に問題も無く、期待以上にかなり便利なツールです。
注水量や抽出量の感覚をマスターしていない初心者に特におススメできると思います。(抽出量を把握しながら蒸らし量やドリッパー注水量の設定など、レシピの検討にも有用です)
MIRROR 2を使用し出してから、YouTube動画等を見てハンドドリップを勉強する頻度も明らかに増えました。(量や時間といったパラメーターを管理し易いので、学んだことを実践し易い)
また、スタンドのリング部分は高さ調整が可能で、高さ17cm程度までの容器は使用可能。(下の写真は高さ14cmのビーカーです)
スタンド機能が必要なければ、リング部を都度下のように回転させてズラすことも容易です。(高さを変えない場合はネジを緩める必要はありません)

スケールの選び方と感想
最後にまとめとして、自分がスケール選びの際に考慮したポイントをまとめます。
自分のスケール選定のポイントは下記のようになります。
- 他社の低価格機種:秤量機能+タイマー+コスパ
- BASIC:秤量機能+(オート)タイマー+デザイン
- MIRROR 2:秤量機能+(オート)タイマー+注水量/抽出量の同時計測+デザイン
現状ではどれも使用していて、それぞれ役に立っています。
一つ目の他社の低価格機種に関しては、自分にとって初めてのコーヒー用スケールであり、試しに買ってみたものです。
実際に何か使えば自分のスケールに対する要求も具体的になると思い、最低限の機能で低価格のものを選びました。
1年半以上使用して電池交換は2回、故障もしていないので、自分としてはこの他社の格安スケールも期待以上でした。(期待も低かったのですが...)
また、中国製の低価格機種でもそれなりに耐久性があるのだなという印象を持ちました。(自分の知っている業界だったらなんとなく状況は把握していますが、コーヒーツール業界の状況はよく知らなかったので...)
その後、実際に使っているうちにオートタイマーの機能が欲しくなったり、さらに注水量/抽出量の同時計測をしたくなったりしたので、そのような機能を持ったスケールを探すに至っています。
スケールに対する自分の要求がハッキリしてくると、やはり製品選びは捗りますね。
このような流れから推しのTIMEMOREのスケールの選定に至っていますが、BASICのオートタイマーの機能は抽出時に集中できて便利ですし、デザインも気に入っています。
また、MIRROR 2の注水量/抽出量の同時計測は、色々なレシピを勉強して実践したり、再現性を高めるのにかなり役に立っています。
こういったスケールのおかけで自宅のコーヒー環境はかなり充実しました。
現在、スケールを探したり、気になっている方にも自分に合ったものを上手く見つけて欲しいですね。(探している間も楽しいですが…)
また、TIMEMOREには今後もオリジナリティのある魅力的な製品を提案してくれることを大いに期待しています!
以上、私なりのスケール選びの視点やスケールの使用状況を紹介させていただきました。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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